オートレースは公営競技の中で唯一スタート位置のハンデがある、迫力満点でスリリングな競技です。直線の最高速度は150㎞、コーナーも90㎞のスピードで爆音を響かせながら疾走するシーンは、見ているだけで興奮に包まれます。ルールが分からなくても、予想などできなくても構いません。
まずはオートレース場に足を運んで、金網越しで爆音と激しいバトルを体感してみて下さい。すぐにオートレースの虜になる人は少なくないのではないでしょうか。
公営競技で唯一のハンデ戦を採用
オートレースは8人の選手が自分のマシンを操り、1周500mの走路を左回りに6周(SGレースは10周回)して、ゴールでの着順を争う競技です。
他の競技と決定的に違うのは、スタート位置が異なるハンデ戦(横一線のオープン線もあり)で、強い選手ほど後ろからスターして、前にいる選手を追い抜いていかなければなりません。
ハンデは10m刻みで、最大110m。通常はハンデ0から50mくらいまでに分かれてスタートを切り、同じゴールラインを目指します。
レース場所は全国に5か所
全国には5つのオートレース場があります。北から伊勢崎(群馬県)、川口(埼玉県)、浜松(静岡県)、山陽(山口県)、飯塚(福岡県)の5か所です。
最近まで船橋(千葉県)にもレース場がありましたが、売上減少などを理由に廃止されました。昔は品川区の大井などに、ダートコースのレース場もありました。
現在は上記5か所の本場以外に、場外発売所が全国32か所にあります。またネット投票は情報量も充実しており、まさに全国どこからでもオートレースを楽しむことができる時代になりました。
予想は何より試走の動きを重視
オートレースの初心者にとって、まず頭を悩ますのが、予想の仕方です。
スポーツ紙や専門紙の予想や、場内の予想屋に乗るのも手ですが、やはり長くオートレースを楽しむなら、自分でしっかりと予想したいもの。そのためにも。
本番直前に選手がコースを走行する「試走」をチェックする習慣を付けましょう。
何よりオートレースでは、試走後に発表される試走タイムが重要で、その試走タイムとハンデ位置を見比べて予想を組み立てるのが基本です。
他にも、スタート力の優劣、雨走路の巧拙、勝ち上がりの勝負気配など、予想の要素は多岐にわたりますが、多くのレースを見るうちに、自然と一人前に予想ができるようになるのがオートレースの良さでもあります。
試走について詳しい解説はオートレース 試走タイムと予想の関係性をご覧ください。
選手のランキングに注目
選手のランキングはS級、A級、B級の3階級に分かれ、現在396人の選手が全国のオートレース場で走っています。
最高峰のS級は全体の約12%の48人で、2020年度前期の全国ランキング1位は伊勢崎の青山周平選手です。それまで6期連続全国1位だった鈴木圭一郎選手を退け、7期ぶりにNo.1 に返り咲きました。
人気レーサーの森且行選手はS級の42位の位置につけています。S級に続くA級は232人、B級は116人となっています。
下は20歳の若手から、上は76歳の大ベテランまで年齢層も幅広く、13人の女子レーサーも活躍しています。
何はともあれ、生でレースを見よう!
オートレースは全国に5場しかなく、公営4競技の中で最もマイナー感が強いですが、レースの迫力、面白さは他の公営競技に勝るとも劣りません。
一度レースを見れば、その魅力が十二分に伝わってきます。人気の森且行選手走りを見に行くも良し、人気女子レーサーの佐藤摩弥選手に会いに行くも良し。
何はともあれ、一度オートレース場に足を運んでみてはいかがでしょうか。オートレースの虜になっているかもしれません。