現在、4つある公営競技のすべてで、女子選手が活躍しています。オートレースにも佐藤摩弥(28・川口)を頂点とする16人の女子レーサーが在籍。各レース場で日夜、ファンを魅了する走りを披露しています。ここでは、女子レーサーの歴史、相場、車券作戦などを解説していきます。
女子レーサーの歴史
昭和40年代初めまで女子選手がいたが、それ以降は長く女子レーサー不在の期間が続いた。その歴史を変えたのは、2011年7月にデビューした佐藤摩弥と坂井宏朱さんで、実に44年ぶりの女子レーサー復活となった。
現在も女子選手のトップとして活躍する佐藤摩弥は、2013年3月の川口オートで、女子レーサー初の優勝の快挙を達成。2016年5月の「G2川口記念(川口)」で、史上初の女子選手によるグレードレース優勝も果たした。
以後も、2018年11月の「SG日本選手権オートレース」で女子初のSG優出(8着)を果たし、同年12月の「スーパースターシリーズ戦(川口)」も優勝するなど、オートレース界を代表する強豪に定着。現在は堂々、S級14位にランクされている。
また益春奈は、佐藤摩弥から2年後の2013年7月にデビューし、佐藤摩弥を上回るデビュー1年6カ月で初優勝を飾るなど、オートレース界の将来を担う逸材として注目を集めた。
益は2015年12月に「スーパースターシリーズ戦」も優勝するなど、一時は佐藤摩弥以上の活躍を見せたが、2018年10月に惜しまれつつ引退した。
女子レーサーの相場
オートレース界には現在、16人の女子レーサーがいます。その頂点に立つのはS級14位の佐藤摩弥で、片野利沙(27・川口=195位)、藤本梨恵(37・伊勢崎=201位)、岡谷美由紀(35・浜松=214位)の3人がA級選手として活躍しています。
佐藤摩弥はオートレース界でも指折りのスタート巧者で、近況は後ろからさばくレースも板についてきました。向上心もズバ抜けており、いずれは女子レーサー初のSG制覇も夢ではありません。
佐藤摩弥と同じ川口所属の片野は、ここ一番の勝負強さに定評があり、2019年12月のスーパースターガールズ王座決定戦では、最重ハンからトップスタートを決めて優勝を飾っています。
藤本梨恵は女子では現役最年長の37歳で、しぶとく車券に絡んでくるレースが持ち味。優勝も1回飾っています。
岡谷は高校時代にスピードスケートでインターハイ3位になったアスリートで、冷静沈着なさばきが魅力です。優勝回数も佐藤に次ぐ3回を数えます。
上記の4人以外はすべてB級ですが、金田悠伽(26・浜松)、高橋絵莉子(24・伊勢崎)、田崎萌(26・伊勢崎)など、いつA級に昇格してもおかしくない実力を備えた選手も多く、女子レーサーの動向から目が離せない。
女子レーサーの車券作戦
女子選手トップの佐藤摩弥は弾丸スタートが持ち味で、最重ハンでも勝ち切る強さを誇る。試走の気配、試走タイムが良ければ、頭から狙っていける。また試走の気配が悪くても、速いスタートは行くので、速攻を決めて2、3着に粘るケースは常に頭に入れておきたい。
岡谷も後ろからさばいていける技術があり、試走の気配次第で車券の軸に推せる。片野も速攻が決まる位置なら、積極的に頭で狙っていきたい選手と言えるだろう。
他の女子レーサーはおおむね、0ハンなど軽ハンでのレースとなることが多く、試走の気配、試走タイムは常にチェックしておきたい。特に走路温度が高い時などは前残りの展開が多く、女子レーサーが軽ハンデから粘り込むレースは時折、高配当を演出する。穴党は女子レーサーの車券絡みに要注意だ。
女子レーサーの公式サイト
女子レーサー専用サイトの紹介。全女子レーサーのプロフィールが閲覧可能。Twitter、インスタグラム、オフィシャルブログなどリアルタイムな情報が見れる。
G2浜松応援ありがとうございました✨
スタート力の無さ…😭#autogirls#岡谷美由紀#浜松オートレース#オートレース #練習 https://t.co/H8HiMit9U5— 女子オートレーサー(Staff) (@autoracejoshi) 2020年10月5日