青山周平が2011年にデビュー後、強烈なインパクトでオートレース界を席巻したが、その青山以上の輝きを放ったのが2013年デビューの鈴木圭一郎だ。
2016年10月の全日本選抜で、史上最年少(21歳10カ月)およびデビュー最短(3年3カ月)でSG制覇を飾ったのは記憶に新しい。その後も前人未到のSGレース4連覇、6期連続(2017年前期~2019年後期)で選手ランキングトップ(S級1位)の座をキープ。そして2018年には史上最多の年間89勝を挙げるなど、誰もが鈴木圭一郎の「1強時代」到来を感じていた。
その後、青山周平の巻き返しで、現在は青山VS鈴木の「2強時代」の様相を呈しているが、鈴木が再びS級1位に返り咲く日は遠くないだろう。過去5年の賞金王は青山が2回(2015年と2019年)、鈴木が3回(2016~2018年)。今年は11月現在、青山が賞金ランキングでも1位だが、鈴木も虎視眈々と2年ぶりの賞金王奪回を狙っている。
鈴木の持ち味は、圧倒的なパワーを背景とした異次元の走りで、パワーを引き出す部品交換の投資額も群を抜いている。趣味がオートレースと公言するように、四六時中、オートの研究に没頭し、デビューわずか7年で、SG・8勝、G1・11勝と快進撃を続けている。まさにオートレースの申し子と言える。
打倒・青山周平へ意欲満々!
今年は11月15日現在、23回優勝戦に進出して、8回の優勝を飾っている。青山同様、今年はまだSG未勝利だが、飯塚の「開設記念レース」と、地元浜松の「開設記念ゴールデンレース」でG1レースを2勝しており、リズムは決して悪くはない。
11月16日には1期後輩の吉川麻季と入籍。レースだけでなく、プライベートも充実している。まずは12月5日に飯塚オートで開幕する「G2オーバルチャンピオンカップ」で確かな結果を出したいところだろう。
そして結婚に花を添えるためにも、また青山から賞金王の座を奪回するためにも、暮れのスーパースター王座決定戦(川口)優勝は譲れない。並々ならない気迫を秘めて、年末決戦に挑む。