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無冠返上に最も近い男 早川清太郎(はやかわ・せいたろう)選手の紹介

今、オートレース界で「無冠の帝王」の名に最もふさわしいのは早川清太郎だろう。今年は9月の特別G1「共同通信杯プレミアムカップ」(山陽)で完全優勝を果たし、8月のG1「キューポラ杯」(川口)も準完全V(5戦4勝、3着1回)を飾るなど、無類の強さを発揮するシーンも少なくなかった。

そのG1・2勝を含め、今年の優勝は3回だが、優出は16回と安定した活躍を披露。ただ、G1もSGも主力の顔ぶれは変わらないのに、SGレースになると強さに陰りが見えるのが、早川の課題と言えば課題だろう。

ちなみに、これまで34回優勝したうち、G1が8勝、G2も2勝と、10個のグレードレースを制しているが、いまだSGタイトルは手にしていない。まさに「無冠の帝王」と言える現状だが、まだ38歳の年齢を考えれば、無冠を返上する日も遠くはない。

SGは無冠ながら、2020年前期はS級3、後期もS級7位と、全国でもトップの位置をキープしている。雨は得意とは言えないが、良走路なら、この半年で勝率57%、3連対率は85%と、車券的にも頼りになる男であるのは間違いない。

スーパースター王座決定戦はビッグチャンス!

近況のリズムは文句なしだ。前節の浜松優勝戦では他車の妨害で落車してしまったが、それ以前の10走では1着4回、2、3着が各3回と、すべて車券に絡む安定ぶり。速攻が決まれば突き抜け、スタートで遅れても抜群のさばきで追い上げが効く。良走路なら、どんな展開でも車券に絡んでくれるレーサーの1人で、ファンの信頼も厚い。

今年でスーパースターは5大会連続7回目の出場となる。川口走路もキューポラ杯で準完全優勝を飾ったように、近況の相性は抜群と言っていいだろう。年の瀬で走路が冷え込むのは望むところで、雨でも降らない限りは、スーパースター王座決定戦に勝ち上がる可能性はかなり高い選手と言える。

年末の頂上決戦は、これまで散々言われてきた、「無冠」という、好ましくない称号を手放すビッグチャンス。安定感抜群の早川の走りに注目だ。

早川清太郎
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